建農西日本協同組合
理事長挨拶
 昨今の建設業界は、慢性化する人手不足による建設コストの高騰や受注機会の損失など中小建設業者にとっては大変厳しい状況であります。 このような状況に加え、安全対策についての基準も非常に厳しくなっており、コンプライアンスを遵守する企業姿勢が強く求められています。 その結果、規制、基準面について、細心の気配りが必要であり、社員教育から現場の安全チェックなど、あらゆる面で仕事の受注効率も低下してきており、収益低下の大きな要因となっています。 そこで、系列同業者が集まることで、工事の受注機会を向上させ、社員の労働条件の改善と安全な現場・高度な施工環境を作ることを目的とします。 また、建設資材・補助資材等の情報管理を行い組合員の要望に応じて相互リースし、建設機械等の遊休期間の削減、無駄を削減し経費削減につなげ、利益体質の改善を図るべくコストダウンと経営の安定化を図ります。 一方、農業分野については国内需給率38%であり、耕作放棄地の増加が当地域においても進んでおり、農業の法人化により農業従事者の若返りが不可欠であると考えています。 これから、若い人の農業分野への参加を促進するために、農業での収入アップと農業自体の作業内容の機械化・システム化が急務であり、その対策は一法人、一農家という単位ではなかなか難しい状況下にあります。 そこで、中小企業等協同組合法に基づく協同組合制度を活用し、建設業と農業分野を営む事業者が集まり、建設現場の廃材等を組合員が廃棄処分するのではなく、再生燃料木材チップに加工した上で、組合員の農業分野を営む事業者にハウス栽培の熱源として提供することにより、収益アップにつながり、魅力ある農業環境の提供を行います。また、建設廃材の廃棄コストの削減にも繋がります。 こうした日本のシステム・技術を世界へ、未来に伝承するために、海外から実習生を受け入れる事業も展開しています。
理事長 溝手 嘉六